オーザック80周年ランディングページ　社会との調和を目指し次の未来へ

株式会社オーザックは、広島県福山市で1945年10月に溶接加工業として創業し、鍛造加工や切削加工などの金属加工の技術を磨いてきました。現在はその技術を応用し、ワイヤロープ端末金具や吊り具を中心に、社会のインフラを支える製品を設計・製造しています。

私たちは2023年にパーパス「人の力で、支えるを創造し、社会を調和させる」を策定しました。「人の力」とは、オーザックの原動力であり、最も大切にしている社員ひとりひとりの個の力、そしてお客様や仕入れ先の皆様のこと。すべてのステークホルダーの皆様と協創し、社会のインフラを支えるものづくりに取り組んでまいりました。そこには、長年にわたり築いてきた信頼関係と、課題や挑戦に向けて新しい一歩を踏み出そうとする人の力があります。

また、企業の信念として、4つのコアバリュー「全体視点で行動する」「変化とチャレンジを楽しむ」「多様性を尊重する」「当たり前以上を提供する」も策定しました。これらは、お客様のニーズに応えるものづくりや製品の品質向上にとどまらず、社員ひとりひとりが新たなチャレンジやその過程を楽しめる土壌を育み、エンゲージメントを高めるための指針でもあります。その礎には、取締役会長・岡﨑隆、副社長・岡﨑瑞穂が大切にしてきた「社員は家族である」という信念が深く息づいています。私もその想いを受け継ぎ、「人の力」が最大限に発揮される環境を整え、社員が誇りとやりがいを持って働ける会社であり続けることを目指しています。

オーザックは2025年11月で創業80周年を迎えました。今後もワイヤロープ端末金具や吊り具などの設計・製造を通じて、社会インフラを支えるとともに、人口減少に伴う人材不足といった課題解決にも貢献し、社会全体を支えていきます。さらに、ハード面だけでなく、ソフト面でも能動的に「支えるを創造」していく会社となり、地域産業を牽引し、社会の調和を創出していきたいと考えています。また、培ってきた技術と信頼を次世代へ継承し、新たな挑戦を続けることで、より多くの「支える」を形にし、次の100周年へ向けて進化を重ねてまいります。

代表取締役社長西山基次

鞆の浦の小さな町工場が原点。
数多の困難を越えて、
鉄鋼業界を牽引する企業へ

創業者の岡﨑栄

2代目代表取締役社長
（現取締役会長）岡﨑隆

弊社の歩みは、1945年10月に父・岡﨑栄が福山市鞆の浦で「岡﨑製作所」として溶接加工業を創業したことに始まります。1階を工場、2階を住居とする小さな町工場で、当時リヤカーを製造していたのを覚えています。1959年頃からは鍛造業に着手し、「潮待ちの港」として栄えた鞆の浦で、船の艤装品、船舶関連の鉄製品の製造を始めました。その後、事業の拡大や同業他社の鉄鋼団地への集団移転を契機に、1967年に現在地へ移転。当時の鉄鋼業の労働環境は「3K（きつい・汚い・危険）」といわれるほど過酷で、作業後は全身が真っ黒になることも多く、各工場に浴室が備え付けられていました。

私は大学卒業後に入社し、営業から総務まで幅広い業務を担いながら、公共職業安定所（現ハローワーク）に通い、人材確保に奔走しました。しかし、就業初日に辞めてしまう人もおられ、人材定着には大変な苦労を重ねました。入社してからは、父の事業を礎としながら、新製品や新事業の可能性を常に探求してきました。そのとき偶然出合ったJIS規格の造船用ワイヤソケットに可能性を見出し、製造を開始。試行錯誤を重ねながら技術を研鑽し、やがて大規模建築や橋梁に不可欠な各種吊り具の製造へと事業の軸足を移しました。

2代目代表取締役社長
（現取締役会長）岡﨑隆

創業者の岡﨑栄

1989年に、2代目として代表取締役社長に就任した際、社員数13名、平均年齢54.5歳という状況に直面し、会社存続への強い危機感を覚えました。そこで社名を「株式会社オーザック」へ改称し、組織の若返りと働きやすい環境整備に注力。バブル経済下の追い風を受け、5億5000万円を投じて冷暖房完備の最新工場（現在の工場）を新設しました。しかし、直後のバブル崩壊により売上は半減し、多額の負債を抱える厳しい局面に立たされました。先の見えない困難な状況が続きましたが、経営者として「社員が心から幸せを感じられる会社でなければ、仕事に真剣に向き合うことはできない」との信念を抱き、妻・岡﨑瑞穂と共に労働環境や福利厚生の抜本的改革に着手。以来「社員が幸せになる会社づくり」を経営の中心に据えてきました。

2022年には3代目代表取締役社長として西山基次が就任し、私たちの想いを継承しながら、社員の主体性を尊重した職場づくりを推進。製造工程の可視化やデジタル化などを進め、業務効率化や取引先との連携強化にも尽力しています。社員ひとりひとり、そしてお取引先の皆様に支えられ、オーザックは創業80周年を迎えることができました。これからも日本の鉄鋼業界を牽引し、地域社会に貢献しながら、さらなる成長と挑戦を続けてまいります。

社名変更

社員とビジョンを共有し、
意識改革を推進

取締役会長岡﨑隆

社員とビジョンを共有し、
意識改革を推進

父の後を継ぎ代表取締役社長に就任した当時、社員の高齢化に危機感を抱き、若手社員の採用に向けて新社屋を建設しました。バブル期で業績は上向きだったものの、その翌年にバブルが崩壊。社員の雇用と給与を守ることを最優先に、必死に経営の立て直しを図りました。社内会議では「会社の将来が見えない」という声が上がり、経営の根幹を問われる局面に直面。この一言で、形骸化していた経営指針を見直し、創業60周年で利益・売上・人員計画を含む中期経営計画を発表。社員に寄り添い、ビジョンを共有することが、企業再生のターニングポイントになりました。

2つ目の転機は、ある社員の社内独立です。仕事量を増やしても、以前より早く作業をこなす姿を見て、社員の潜在能力を引き出せていなかったことに気が付きました。また、完全週休二日制を導入したときも、生産性が上がらず、元の体制に戻そうと考えましたが、社員が主体となって、多能工化の推進やフォロー体制の構築など新たな計画書を提案。結果、生産性も利益も向上しました。

経営の逼迫期、私は社員を「会社の借金を返すための道具」としか考えていませんでしたが、顧客満足を実現するためには、まず社員が幸せになる会社づくりが不可欠であることを痛感しました。失敗を許容し挑戦できる土壌、社員の活躍の場を創出すること、目標の提示は経営者の責務であり、社員の主体性こそが、新たな価値を生み出す原動力です。「人を生かす経営」の真意を理解したからこそ、今日のオーザックがあるのだと思います。

働き方改革

「社員は家族」。社員に寄り添う制度を構築

取締役副社長岡﨑瑞穂

「社員は家族」。
社員に寄り添う制度を構築

第一子の誕生後、夫から「事業を手伝ってほしい」と声をかけられたことでオーザックに入社。現在は、採用および職場環境の改善を中心に、人事・組織づくりに取り組んでいます。

1991年に、冷暖房完備の新社屋を建設し、最新設備を導入したことで、若手社員の採用が進みました。従来は退職者が出るたびに補充するパッチワーク型人事で、教育も「見て覚える」スタイルでしたが、新卒採用を機に役職制度や就業規則を整備。しかし、当初は制度が機能せず、会議も社員の不満を聞く場になっていました。その中で、経営者としての課題を真摯に受け止め、抜本的な仕組みづくりを開始。社長の裁量で動いていた組織を、仕組みに基づいて運営する体制へと転換しました。

バブル崩壊後の厳しい経営環境の中でも、夫である社長と共に「社員が家族だったらどうするか」という視点で課題に向き合い、働き方改革を推進。完全週休二日制の導入に加え、産休・育児休暇制度を整備し、現在では女性社員はもちろん、男性社員の育休取得率も100%を達成しています。また、在宅勤務制度の導入や、定年後も働ける「生涯現役制度」、「育孫休暇」、「地域活動休暇」、社内交流を促進する「コミュニケーション補助費」など、社員の声を反映した多様な制度を導入しました。

近年では、人事評価制度を見直し、経常利益は決算賞与として社員に一律還元する仕組みを構築。 2024年には平均残業１時間、有給休暇取得平均13日、社員定着率95％を実現しました。今後は3代目とともに多様な人材を雇用し、個々の能力を引き出すダイバーシティ経営にも注力したいと考えています。

取締役副社長岡﨑瑞穂

オーザックが
オーザックである理由

オーザックだから実現する
自分らしい働き方

「社員の幸せ」を考え、“働きやすさ”と“働きがい”を大切にしてきたオーザック。
そこで、営業部・生産管理部・製造部で活躍する3名の社員に、
「自分らしい働き方」を叶える職場環境や仕事のやりがいについて話を聞きました。

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私の知っている
オーザックさんって、
こんな会社です。

日鐵鋼業株式会社

代表取締役能登伸一様

1961年生まれ、広島県出身。1995年、前代表取締役の父の病気をきっかけに事業を承継し、取締役社長に就任。社員からの言葉をきっかけに会社と経営者としての自分を見つめ直し、「企業内総幸福」をテーマに事業を推進する。

80年の発展を支える原動力は
社員とともに歩み成長する姿勢

弊社は鉄鋼素材を販売しており、オーザック様へは約50年にわたり鋼板切断品や構造用丸鋼をご提供してまいりました。一方で、弊社がオーザック様にお仕事をお願いすることもございます。経営幹部や社員の皆様にはいつも温かく迎えていただき、我が社の担当K課長は訪問を楽しみにしており、私自身もいつお会いしても社員の皆さんの明るい笑顔に元気をいただいております。オーザック様の強さや実績の根底には、互いを思いやり尊重する姿勢があると感じます。岡﨑会長のお言葉「社員は家族」に象徴されるように、社員を大切にされてきた姿勢こそが、80年の発展を支えてきた大きな原動力であり、それは確実に西山社長にも受け継がれていると理解しています。また、福山そして鞆という地域を大切にされるオーザック様が、今後もその魅力を未来へつなげていかれることを心より期待申し上げます。
有限会社下垣内工業

代表取締役下垣内基文様

1960年生まれ、広島県出身。大学卒業後、北川鉄工所に入社。1995年に退社し、父が代表を務める有限会社下垣内工業に入社。新たに機械加工部門を立ち上げる。下請け企業からメーカーになることを決意し実現。プライドある製造業を貫く。

ともに「良品の生産」を追求し
社会に「役に立つ企業」を目指す

オーザック様とのお付き合いは私が機械加工部門を立ち上げた1995年からです。入社直後のことで、初めてのことばかりの私に「お教えします、育てます」と親切に声をかけてくださったのがオーザック様でした。その後の紆余曲折もオーザック様とよろこび、苦しみを共有できたことが幸運で、おかげさまで様々な波を乗り越えることができたと思います。オーザック様の経営者と社員の皆さまが常に同じ理念、方針を保ち、働いている姿はとてもすばらしく、私たちのような外注先に対しても、上から目線でなく同じ方向を目指す仲間として接していただけることをありがたく思います。今後も引き続き「良品を生産する」ことを追求し、社会にとって「役に立つ企業」であり続けるという経営方針を共有する仲間として、同じ目標に向かっていけますことを期待しております。
鎌田特殊鋼株式会社

代表取締役鎌田裕貴様

1984年生まれ、広島県出身。2006年入社。2013年より広島支店長、取締役等を経て2020年10月、代表取締役に就任。企業理念を守り、いかに浸透させるかを念頭に、時間の使い方を重視し、効率のよい流れと活動を心がける。

長きにわたり常に最前線で
ものづくりをしている企業

弊社とのお付き合いは長く、私が入社するかなり前から関係を築いてまいりました。コーポレートカラーのグリーンが印象的で、そのブランド力と知名度から分かるとおり、常に最前線でものづくりをしている企業です。弊社はお客様からご注文いただく鉄鋼材料を切断加工・納入しており、オーザックさんにもご購入いただいております。また弊社でもオーザックさんが製造されている吊り具を購入させていただき、生産現場に欠かせないものとなっています。会社に伺った際には、社員の皆さんがそろって明るく挨拶をしてくださり、電話や打ち合わせでは積極的に応対していただき、生き生きと仕事をされている姿が印象に残ります。ともに広島県東部を拠点に鉄鋼を通じて地域社会に貢献する企業として、ものづくりの楽しさを広め、鉄鋼業界を盛りあげていきたいと考えております。
ヤマケン工業有限会社

代表取締役山路喜教様

1973年生まれ、広島県出身。1996年入社。社員７名の少人数を強みに変え、繁忙期の対応や小回りのきく機動性を武器に、複雑な形状品や加工しづらいステンレスなどの材質など、難しい内容に積極的にチャレンジしている。

いち早く働き方改革に取り組んだ
ホワイト企業で地域のパイオニア

ともに先代の頃から現在まで30年近く、マシニングセンタによる機械加工をメインに、数の多い品から単品まで、様々な加工をお手伝いさせていただいています。オーザックさんは働き方改革を早くから進められた、福山地域のパイオニアです。先進的な工場内はいつもきれいに整備されており、大規模な空調設備を導入されています。また、女性にとっての働きやすさにつきましては親身にアップデートを重ねておられ、弊社にとって参考になることばかりです。担当者の方々も気さくで、困ったときにはいつも助けていただいております。これからも引き続き、社員の皆さまが安心して力を発揮できる環境づくりを推進され、新しい分野や技術に果敢に挑戦されることで、ますます飛躍されることを心より楽しみにしております。弊社もその一助になれましたら幸いです。

支える技術で
100年続く企業へ

人や地域、未来を支えるものづくり―。
ワイヤロープの端末金具や吊り具製作におけるリーディングカンパニーとして、
一歩先のイノベーションを追い求めることで、社員やお客様を笑顔にするとともに、
社会の調和を図り、持続可能な未来に貢献していきます。
福山から世界へ、そして100年を超えて続く企業へ。
オーザックは挑戦し続けます。